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大和国の経済成長のためには減税大神王の福の神が必要だった

2024年9月6日

社会資本研究所
新経済研究チーム

今田 元喜

日本は過去30年以上ずっと会社経営の発想で国の借金は良くない、国の収入を増やす増税と財 政支出を抑制する緊縮財政が必要不可欠という方針で政策が推進されてきました。 ところが十 年ほど前からアベノミクスによる経済成長を経験して以来、減税と財政支出を促進しGDPを拡 大する積極財政しか国の借金は減らないという主張が、 経済評論家や経済学者、保守系政治家の 間でされてきました。 そこで、減税と積極財政がいかに日本経済を良くするかを理解するため に昔話の童話風で解説してみましたので、皆様の何かの参考になれば幸いです

増税大魔王と貧乏神に憑依された哀れな国、大和国の下流、中流の国民の悲劇

むかしむかし、数十年以上の長きにわたり、庶民から金を巻き上げる増税には熱心で「今だけ、 金だけ、自分だけ」の利己主義精神で、 国民のためにお金を使わない政治家たちが統治する大和 国という国があった。 その大和国には、首相とその政権を担(にな)う与党の治民(じみん) 党の国会議員が活躍していた。 国民からお金を巻き上げ、国民をいじめるのが大好きで、消費 税、所得税といった税金でお金をとり、国民の財産をできるだけ無くして、自分たちの思い通り に奴隷のように管理をしたがる財無(ざいむ)省という怖いお役人たちも活躍していた。 治民 党には、財無省出身の政治家が多数活躍、国民に向かって、 俺たちの言うことを聞かないと緊縮 予算で締め上げ、さらに消費税を10%から15%まで引き上げるぞと脅かし続けていた。

いつの間にか大和国民は、政権与党と治民党、財無省のことを「増税大魔王」とおそれ、貧乏 な国民は、治民党や財無省のことを「貧乏神」と忌(い)み嫌っていた。 この増税大魔王の政 治家や官僚たちは、かなり性格が歪(ゆが)んでいて、国民の底辺の下流層や中流層の救済には 全く関心がなく、自分たちにすりすりとゴマをすって、 近寄ってくる上流階級の国民だけを可愛 がって優遇してきた。 上流階級が好むリベラルな政策や自分たちの財産がどんどん増える税制 を導入、貧富の差は広がり続けた。 自国民の下流層や中流層へ厳しい大和国も、軍事同盟を締 結し、実質的に大和国の社会経済を裏で牛耳ってきた大国の虎眼(こめ)国には弱腰で、何でも 虎眼国の言われるままに貢物(みつぎもの)を渡してきた。 虎眼国は借金も大きかったが、自 国通貨を輪転機で刷ればいくらでもお金を生み出せるので、世界一裕福な生活をおくっていた。 また、別の大国であるお隣の注意(ちゅうい)国も、大和国を言いなりの属国にすべく、 大量の 工作員を送り込み、色と金で治民党の国会議員を籠絡(ろうらく)、時に原因不明の議員の自殺 や暗殺事件を通して、政治家を脅かし言いなりにしていると噂されてきた。 大和国民の9割は 注意国を嫌い、もっとも危険で警戒すべき国とみなして国防の強化を切望してきた。

治民党の総裁選で女性総裁が登場、減税と積極財政により大和国民の救世主となる

与党の治民党では、3年毎の9月に総裁選がおこなわれ、新しい総裁、新首相を選出する。 有力候補は、元首相を父親にもち若手ホープで政界サラブレッドの珍事楼(ちんじろう)議員と 女性で保守層から人気の高天原(たかまがはら)議員の2人に絞(しぼ)られた。 ところが総 裁候補の討論会で珍事楼議員は「国民を豊かにするセクシーな財政を目指す」という意味不明の 言葉を発して、具体策が何もなく、テレビ評論家は「この人が首相になったら大和国の珍事で惨 事」と酷評し始めた。 これが治民党議員を覚醒させ、総裁選択にも大きく影響、結局、実績も 実力もある積極財政を主張する高天原議員が大和国初の女性の新総裁、新首相に選ばれた。

10月通常国会の所信表明で高天原首相は「経済を良くするためには、減税で積極財政しかな く、12月から消費税を5%へ減税、来年度予算より国債費と地方交付金を省(はぶ)き、歳出 予算のみを示し、毎年百兆円以上を維持し続け、その効果で5年後にはGDPを今の6百兆円か ら千兆円へ拡大を目指す」と主張した。 さらに「党名を治民党から保守民主党へ改名、財無省 を国富の公共工事を促進する国富省と社会保険の年金事務所や国税を一緒にして全ての歳入を扱 う大蔵省とに二分する。国富省は来年度に6兆円公共工事を15兆円、8兆円防衛予算を15兆円の30兆円に予算を引き上げ、 5年後にはさらに予算を積み上げて公共工事と防衛で50兆円 予算にする」と宣言した。 また、注意国の脅威に対抗、憲法9条改憲やスパイ防止法を定め、 無人兵器開発を推進、虎眼国による核ミサイル搭載の原子力潜水艦の共同開発、 運用による新た な防衛計画も公表した。 毎年30兆円以上、5年で150兆円から200兆円の歳出増となり、 財政法4条を改正、新たに国富国債を発行、2千兆円を超える国民預金が眠る銀行などの貸出金 融機関で預貸率が高いところへ多くの国債を割り当てる歳入財政計画も明らかにした。

所信表明後に国会で衆議院を解散、総選挙を実施したが、保守民主党だけで300議席を確保、 従来、増税大魔王で注意国と深いつながりがあり、嫌われてきた治民党のリベラル民主の議員は、 選挙では非公認となり、 ネットで名前も暴露されて全員が落選、与党連立を組んできた公明正大 (こうめいせいだい)党との関係も解消した。 選挙後の高天原首相の政治手腕は卓越していた。 翌年の4月1日には国富省と大蔵省の省庁発足を公表、 今まで派閥利権で省内争いを繰り広げて きた財無省の官僚たちが、出世コースの国富省ポストを目指し始めた。 もともと東京大和大学 の法学部という超エリート校出身で地頭が良く優秀な官僚たちである。 大和国民から減税大神 王と評価される秀逸(しゅういつ)の減税策、 積極財政策を提案し始めた。

消費税5%減税に反対、抵抗する官僚は皆無となり、むしろもっと減税、積極財政を推進する 妙案はないかと省内で競争が始まった。 例えば、地方経済の活性化という難題でも、地方発展 の核となるコンパクト・シティ、 コンパクト・タウンに集中的に公共投資を推進する精緻な都市 計画を策定、行政機能や病院、学校、介護福祉などの施設を集約させ、働く場としての工業団地、 農業法人、漁業法人、研究開発拠点などの本部機能を集め、勤務する人々の集合住宅も建設して、 地方への首都機能の分散を推進する考えに切り変わっていった。 全国に新幹線を張り巡らせ、 北海道から福岡までの中核都市にリニアを開通、地方空港も活用して、大和国どこでも時間距離 5時間以内を実現すれば、地方でも人口が増える可能性が高まるのである。

女性の高天原首相を大和救世主の天照大神、減税大神王の福の神と崇拝し始めた

高天原首相になって3年が経過、大和国は急速に発展し始め、所得倍増が視野に入るほど人事 賃金の処遇改善もおこなわれた。 GDPはわずか3年で6百兆円から8百兆円へ急増、インフ レ3%と成長率7%の年率10%以上の勢いで経済が急成長し始めた。 産業成長の核となる分 野は、思い切った省人化、無人化を推進するビジネスモデルの技術開発が中心となる。 開発を 推進するためには省電力のAI頭脳の光半導体チップが必要不可欠となる。 通信分野で最大手 の大和通信が開発した画期的な光半導体がそのAI頭脳となる見込みであり、AIロボット産業 や光半導体の部材産業などがこれからの産業の中核となるのである。 国富省が中心となって、 光半導体の製造工場へ数兆円の投資が推進され、大和国には所得倍増も可能とする新たな高度経 済成長が到来し始めるのである。

数年前から大和国への嫌がらせや核兵器の脅し、様々な軍事的な威嚇を続けてきたお隣の大国、 注意国も大和国でスパイ法が制定されてから工作員が次々と逮捕され、嫌がらせや脅し、威嚇が 激減した。 また、高天原首相になってから、通信やエネルギー、食の安全保障の考え方もしっ かりとしたものになってきた。 万一、注意国から海上封鎖を受け、海外から食糧が調達できな くなっても、米や野菜、家禽、卵の食料自給率は100%になり、特に主食の米の備蓄は、従来 の一カ月から2年間まで延長、拡充された。 米の増産も強力に推進されて、種から苗まで国内 で対応、従来の年産7百万トンから毎年1百万トンずつ増産計画が組まれ、5年間で輸出2百万 トン、飼料用3百万トンの年産12百万トンへ増産されるようになった。 農業事業の収益向上 も重要テーマであり、ひとめぼれのような稲種や穀物種、野菜で、寒冷地でも6月から9月の4 カ月以外に10月から1月、2月から5月の3毛作で収穫できる新たな農業機会を探る動きもで てきた。 大和の電力料金は、虎眼国と比べ2倍程度高く、電力料金半減が大きな課題となって きた。 そこで原子力発電所の稼働を再開、六ケ所村再処理工場も初稼働をおこない、産業力を 高めるための電力料金の低減が進められた。

高天原首相になってから今までの暗い陰湿な首相のイメージが払しょくされ、首相の明るい性 格のお陰で、大和国内の雰囲気、大和国民の気持ちもどんどん明るくなっていった。 大和の 人々はいつしか彼女のことを「大和の救世主(きゅうせいしゅ)」で「天照大神(あまてらすお おみかみ)」のような存在であり、高天原政権や保守民主党、国富省などの官僚たちを「 減税大 神王」の「福の神」と崇拝し始めた。 人の心とは不思議なものである。 大和国民から増税大 魔王、貧乏神などさんざん悪口雑言(あっこうぞうごん)を浴びせられ続けてきた元財無省のエリート官僚たちも 新天地の国富省や大蔵省で明るい笑顔が戻り、バリバリ国民のために働くこと に生きがいや喜びを感じる人が増えていった。 結局、大和国の経済成長のためには、天照大神 のような首相と減税大神王のような政治家、 官僚の福の神が必要ということがわかったのである。

〔注〕本記事の著作権は非営利運営の(社)社会資本研究所に帰属します。 本記事の引用、転 載、転記などは自由にご利用いただいて大丈夫です。 複写は、本データのままであれ ば、大丈夫ですが、別データなどへ加工しての複写はご遠慮願います。

〔論文に関する編集後記〕

当研究所では、国内政治の分析論文や米国、中国などの分析論文については、数十以上 のネット番組やBS報道番組などを参考に様々なオピニオン・リーダー的な評論家や経 営者、専門家の意見を聞き、それらを一次情報ソースとして幅広く収集しながら、いく つかの仮説を立て、二次情報として、それらの意見を裏付ける統計的な数字などを集め、 一つの記事として公表しています。 参考にするネット番組は、チャンネル桜、文化人 放送局、あさ8、ニッポンジャーナルからアングラ系のゆっくり解説など多岐にわたります。 米国情報もCNN、ABC、FOXなどの大手メディアから Harano Times と いうマイナー情報まで参考にしています。 BS番組は報道1930や深層NEWSな どがあり、情報としてはミスリードしかねない個人的な見解、バイアスが少なく、 比較 的洗練されたものとなっています。 三次情報では、研究員独自の視点による分析が加 わり、オリジナリティの高い論文として、一人でも多くの方に読んで頂けるように毎回 面白おかしく、印象深く記事をまとめるように努力しています。

なお、自民党総裁選の動向を分析するとリベラルから保守という世界的な社会変化の潮 流の中で、今回の総裁選における高市候補のポジションはすでに他の候補と比較になら ないほど優位な立場、状況にあると分析しています。 さらに討論会が始まると他候補 の致命的な欠点、欠陥が次々と浮き彫りとなり、8割以上の確率で高市総裁を選出する 動きへ大きく変化するとみています。 逆に言えば、何らかの予期せぬ要因で他の候補 が総裁として選択された場合、 自民党は総選挙で過半数を維持できず、与党から脱落す る可能性が強まると予測しています。

〔経済論文配信の背景について〕

当研究所では「バランスシート循環経済理論」の研究成果を公表すべく一昨年以降、論 文作成の準備を進めてきました。 経済理論を語る場合、理論経済学、数理経済学、計 量経済学の3つの考え方のいずれかで理論的な証明をおこないます。 ただ、資金力や 研究員人材の不足から、コンピュータによるデータ解析を駆使した計量経済学的な証明 は難しく、 数学での理論の立証を試みる数理経済学も理解できる人が少ないであろうと いう見地から、現在、現実を抽象化したモデルを作り, その機能を統計や数式で分析、 立証する理論経済学を研究中です。 2023年夏に「バランスシート循環経済理論」 を公表する予定が、2024年以降に延期されることになりましたが、少しでも多くの 人に理解頂けそうな理論証明の分析研究を続けていきます。

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