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自民党総裁選は政権与党として最後の選択となる

2024年8月21日

社会資本研究所

南 洋史郎

自民党の総裁選で選ばれる新総裁は首相就任後にマイナスからのスタートとなる

8月14日に岸田首相が退任を決断され、自民党の次期総裁を選ぶ総裁選の話題がにぎやかになってきた。  誰になるかはわからないが、自民党議員の方々に知って頂きたいのは、今の自民党政権への国民の評価、 特に今まで自民党を支持してきた保守系の有権者の評価は、結党以来、最悪、最低ということである。  つまり、誰が総裁になっても厳しいマイナスからのスタートを覚悟しないといけない。  そのため、9月の総裁選に誰が勝っても、新総裁が首相へ就任された後、すぐさま今までのマイナス評価となった政策の間違いを正し、 次々と山積する国内外の厄介な問題を片付ける覚悟と能力が必要なのである。  今までの間違いを正すために政策立案をとりまとめる政務調査会長ぐらいの経験は必須(ひっす)であり、 総務省など大きな国の組織を動かした大臣経験者でないと任務の全(まっと)うは難しいのではないだろうか。

選挙の人気取りだけの目的で若く立派なキャリアだが実績の少ないものが総裁になっても、 その政党を選挙で選択するほど国民は愚かではない。 財務省出身、あるいは財務省と近い議員は、 自民党内やマスコミでは高く評価されても、選挙の主役である国民には人気が無いのである。  今や財務省に対する国民感情は最悪であり、姑息(こそく)なステルス増税で国民を苦しめる悪の元凶と忌(い)み嫌われている。  なにしろ今の生活の厳しさはインフレが重荷となって、今まで味わったことがないほど厳しく、統計上でも実質賃金は過去30年で最低を記録している。  生活実感から自民党政権に騙(だま)されたと感じる中流以下の国民も多いのではないだろうか。  特に貧しい年金生活者の生活の苦しさは筆舌に尽くしがたいものがある。  先日もスーパーのレジで腰の曲がったかなり高齢の女性が働かれていた。  社会と接点をもつ目的もあったかも知れないが、余裕なく必死の形相、 まさに命がけでレジを打たれていたので、年金では食べていけないのではないだろうか。

帝国データバンクの調べでは、2021年までの過去7年間で毎年の倒産件数は9千件強から6千件弱、 負債総額は1兆9千億円から1兆2千億円まで下がり続けた。 しかし、2022年から倒産件数が7千件弱と増え、 負債総額は2兆3千億円へ倍増、2023年は倒産件数が9千件弱となり、負債総額は2兆4千億円と高止まりとなっている。  コロナの影響もあるかも知れないが、2020年、2021年の倒産件数や負債総額は低いままであり、 岸田政権の2022年と2023年の2年間の倒産件数と負債総額の急増は異常である。  財務省と金融庁、銀行が仕組んで融資先の選別、引き締めがおこなわれたのではないかと疑われている。  過去において銀行融資で貸し渋りや貸しはがしがあると企業団体から自民党へ陳情があり、 即座に政府が動き、不景気な産業分野でも貸し出しが促され、資金がうまく循環する仕組みが維持されて倒産が極力回避されてきたが、 恐らくドライにバッサバッサと融資を止めて倒産に追い込んだのであろう。

卑近な例で噂なのでどこまで事実かは確認できないが、障害福祉のような国が守るべき分野で過去2年間において 福祉医療機構という国の金融機関にて融資審査が厳しくなったという話を聞いている。  確かに個人の経験でも2年前に新規の福祉施設の投資で、融資実行の直前に突然、財務内容が悪いと言われ、 5百万円を超える借入が無くなり、別に資金を工面して夏の賞与支給を1か月遅らせたことがある。  共同通信の調査では、今年の3月から7月のわずか4カ月間で報酬制度が厳しくなり、3百を超える福祉事業所が閉鎖され、 過去最高の5千人の障害者が解雇されたそうだ。 鬼のメンタリティが無いとできない所業であり、財務省が増税大魔王と恐れられるのも仕方が無いのであろう。  厳しい引締めの話が続く中で、米国との密約でウクライナへ10兆円を超える資金を日本が肩代わりしたという噂話を聞くと それが事実なら国民に対してあれほど厳しい引き締めをしながら、米国や海外に対して大盤振る舞いでベロベロに甘い顔をする政権与党とは何なのかと怒(いか)りを通り越し、 心底、自民党の政治に呆(あき)れている。 生活実感として中流、下流の社会階層はますます苦しくなっており、 融資審査が厳しくなって企業倒産も増え続け、障害者まで大量解雇する状況の中で、日本はすでにスタグフレーション型の不況に突入したのではないかと分析している。

                                            

新総裁が若く立派な経歴でも政治家として未熟で裏があるなら国民は評価しない

東大法学部卒やケネディ・スクール卒、あるいは米国の有名校出身の政治家といえば、 一昔前なら誰もがうらやむ華麗な学歴の超エリートであった。 ところが、 財務省のエリート官僚によるステルス増税やエリート大臣の度重なる官僚叱責のパワハラ疑惑、 米国民主党の過激リベラルに似た考えを知ると頭は切れるが、学歴と政治手腕や人格、人望とは相関せず、 相反するケースもあるという印象が強まっている。  また、コロナパンデミック以降、中国共産党に対する国民の意識も180度変わった。 日本人の9割以上は中国を好きになれず、 警戒を強め、いまや政治家にとって親中イメージ、あるいは中国に対して甘いとか弱腰、特別な関係があるという評価、評判はマイナスであり、 選挙の時に国民からNOを突きつけられる可能性が高い。 従って、総裁選で新総裁が選ばれ、新首相となってから、解散総選挙で国民の審判を仰ぐ場合に「財務省出身」、 「リベラル」、「パワハラ」、「親中・媚中」の評判のある新首相は相当に苦戦するとみている。

テレビや新聞では、総裁選へ参加をほのめかしただけでも大々的に取り上げられ、写真入りで総裁選候補として報道され、 すでに10名ほどの候補の名前が紹介されている。 裏話として、自民党大物の黒幕たちが総裁本命といわれる保守系有力候補の高市大臣が推薦人を 集められないように推薦人剥(はが)しを狙っているからだという噂があり、マスコミ界を牛耳る長老たちと連携し、 総裁選をめぐる著しい偏向報道が展開されているとみられている。 例えば、昨年10月に立候補宣言した参議院保守系の青山繁晴議員は、 NHKも含めどの局、新聞も扱っておらず、ネット論客からその差別的な扱いは、報道の中立性を欠き、問題だという指摘がでている。  参議院だから別扱いという言い訳の声もあるが、2012年に当時参議院であった現官房長官の林芳正議員が総裁選に立候補した実績もある。  NHKも含めマスコミ全体の報道が黒幕や長老の影響で偏向的になり、民放ならある程度のバイアスは許されるかも知れないが、 国民から受信料をとり続けているNHKだけは公正中立な報道を心がけないと駄目である。 今でもCCTV中国中央電視台がNHKのビルに入居、 NHKが「尖閣は中国領」という誤ったラジオ放送をするなど不祥事が続いており、「NHK分割民営化」の議論を始めるべきではないかと感じている。

以上のように報道の中立性を重んじるべきテレビや新聞のマスコミの扱いはそれぞれの思惑や意図が見え隠れしており、 とくに小林鷹之議員は、コバホークという面白いニックネームまで宣伝してもらい、早い段階から総裁候補としてマスコミから持(も)て囃(はや)され、 別格の扱いとなっている。 すでに旧清和会の有力議員を推薦人として20名以上を集めているが、その多くは3年前の総裁選で高市大臣を支援した人たちであった。  ネット上では、親中の旧二階派出身の小林議員が突然、保守的な主張を前面に掲げ、本命の高市大臣の推薦人集めを阻害し、 総裁選へ出馬できないように妨害しているという怒りの声もでている。 また、次に有望な青山議員を総裁に推す動きも弱くなっており、 推薦人を集める段階から、本命で自民の救世主と噂される有力総裁候補の二人を自民党から排除しているという厳しい批判もでている。

もしこうした噂話が事実なら、政権与党からの脱落を防ぐ最後の砦(とりで)の高市大臣や青山議員が総裁になる芽を自民党の議員自らが早めに摘み取る話であり、 外部から見ると滑稽な話に思えるのである。 恐らく当事者である自民党議員の多くは、党内旧派閥の幹部や黒幕、 長老といった様々な党内の人たちの意見に翻弄(ほんろう)され、自民党消滅の未来を見据えて、正常に判断する大局観すらもてなくなっているのであろう。  あるいは、高市大臣や青山議員の力を借りなくても、自民の人気は不動であり、今は表向き保守を唱えておけば、有権者の多くは騙されて、 再び自民党へ投票すると勘違いをしているのかも知れない。 総裁選で誰が選ばれようとも10月以降の総選挙では 自民党は勝てると読む自民党内の重鎮(じゅうちん)の方々の論理や見方が通用するかどうかは、総裁選後の解散総選挙の結果が証明するのであろう。

偏見と作為的な自民党総裁選の茶番劇に国民は反発、総選挙で与党脱落もありうる

政治とカネの問題に対する反省もなく、保守をつなぎとめる生命線である高市大臣や青山議員を冷遇し続け、 相変わらず、傲慢で偏見と作為的な自民党総裁選の茶番劇をみると、二人の救世主以外の新首相で解散総選挙を実施すれば、 厳しい国民の審判が下され、選挙結果は大惨敗、与党脱落も覚悟する必要があると分析している。 過去3年間の岸田政権に対して「自民は駄目」と評価する国民が増え、 日本保守党や参政党という日本の保守政治を担(にな)えそうな新政党も出現、既存の野党も保守的な政策を追求する中、今後選挙をすれば、 自民公明の与党以外の政党へかなり多くの票が流れると分析している。 つまり、10月以降の総選挙で自民党議員は次々と落選し消えていき、 公明党を加えても野党へ下野する可能性が高まったとみている。

自民党は総裁選の日程を決め、9月12日の告示までに推薦人20名以上を集めて立候補を表明、 27日開票で新総裁が決まることになる。 総裁選では、国会議員1人1票の国会議員票367票と党員・党友票367票の計734票を争い、 開票の結果、過半数を勝ち取った候補がいなければ、上位2名の決選投票となり、国会議員票367票と都道府県票47票の計414票の中で得票数の多い候補が総裁となる。  地方遊説での高市大臣の人気は高く、1回目の投票では党員・党友票の過半数、200票以上は勝ち取るのではないかとみている。  国会議員票で過半数をとることは難しく、仮に100票をとっても300票で決選投票の可能性が高まる。  勝ち馬に乗る議員が増え、他候補からの乗り換えもあるので、日本初の女性総裁、新首相が誕生する可能性が高くなるとみている。  この候補の乗り換えでは、コバホーク陣営から多数の議員が高市陣営へ加わる可能性があるとみている。

国民が喜ぶ政策議論のテーマと高市・青山の保守コンビに保守層は何を期待するか

今の大方の国民意識は「日本人の日本人による日本人のための政治」、すなわち日本中心の国益重視で末永く日本の繁栄を願い、 子孫が困らないように日本を強く豊かにする「保守政治」一択の政治選択しか混迷する日本を救えないと強く感じている。  ところが、今回の10名ほどの自民の総裁選候補の顔ぶれを見るとリベラル色が強烈だった20年以上も昔の自民党に戻って、 ほとんどの候補がお世辞にも保守と言えない状況となっている。 危機感が感じられない自民党の旧態然とした茶番劇の総裁選の様子をみるにつけ、 保守と呼べる議員は、高市大臣と青山議員だけであり、この二人の保守コンビだけが、自民党を再び安倍首相時代の保守政治へ引き戻し、 次々と日本の政治を改革できるとみている。 日本の保守層にとって、リベラル色が強すぎる今の自民党が生き残ろうが、消滅しようが全く関心がなく、 むしろ今までの自民党政治がまねいた危機的な日本を救済できるなら、自民党を大きく2つに割ってでも、 新たな保守本流の政治集団を組成して与党政権を樹立して欲しいと願っているのである。 その意味では、自民党の総裁選なんてどうでも良いのである。

強く豊かな日本を取り戻す保守政策のテーマを大きくわけて次の10に絞って私案に基づき整理してみた。 あくまで私案なので保守系議員によるさらなる見直しを期待したい。  今後その他にも様々な問題に対処する新たな政策テーマが必要になれば付け足す必要があるのであろう。

1)スタグフレーション経済不況対策; 財務省主導の過去3年間の増税緊縮財政路線を原因とするスタグフレーションによる マイナス経済の状態が深刻となっており、今のマイナス経済の状態をいかに早期に脱するかが喫緊(きっきん)の課題となっている。  特に国民年金だけで月額支給が生活保護基準の一人当たり10万円前後以下で貯蓄も少ない高齢の受給者に対しては、 最低生活を維持するための年金の特別加算を支給する緊急対策が必要となろう。
2)GDP拡大を目指す経済成長政策; 減税積極財政への路線転換をはかり、まずは1000 兆円を超えるGDP成長を目指して、国の仕組みを抜本的に変える構造改革に着手する。  具体的には国富省と言った日本経済をけん引する新たな省庁を創設する。  さらに国内の公共工事を大規模に促進するために投資計画の際に使われる割引率を日銀の政策金利プラス0.5%へ毎年見直す国主導のルールを導入する。  例えば、今年度4月時点の割引率は従来の4%から0.5%となり、公共投資の採算性が大きく改善されるので、様々な公共投資計画が推進されるようになる。
3)火力・原子力発電による電力料金の大幅低減; 従来の愚かな現実無視の太陽光などの再生 エネルギー政策を全面的に見直し、現実的な化石燃料由来の火力発電所や安全性を高めた 原子力発電所を主軸とする新たな電力政策によって、電力料金を大幅に低減、国内の産業 力を強化する必要がある。 化石燃料由来の火力発電所といっても、既存の火力発電所を CO2完全分離、あるいは大幅低減できる最新鋭の発電所へ切り替え、部分的な改造を促 すために国の補助金を大幅投入する。 従来の再生エネルギーの補助金、助成金、電力賦 課金の各制度は全廃、他国の不当な政治干渉を回避するために電力需給対応の事業は国営、 自治体経営、国内資本、国内経営に限定する。 エネルギー安全保障の見地から海外との 電力供給網構築は全面禁止する。
4)国内調達率を高める食糧増産政策; 米・野菜・食用家禽類(ニワトリなど)の100%、米以外の穀物類は50%、 食用家畜類(牛、豚など)は70%の国内生産による供給体制の構築を目指す。 種子から苗まで、卵から雛までの国内一貫体制を構築する。
5)国防強化政策; 中国による台湾有事や国内侵略等の中国の脅威や中露北の核の脅威に対抗 する敵基地攻撃能力も視野に入れた軍事だけでなく、教育、経済、インフラなどの全方位 の完璧な国防体制を構築するための法律を整備していく。 そのためにまずは憲法9条に 絞って改憲して自衛隊の国防軍としての位置づけを明確にする。
6)移民・外国勢力への国内対策; 外国人急増や不法移民の増加による迷惑行為などを厳格に 取り締まり、悪質な不法外国人を強制的に国外退去できる法律を整備していく。 また、 国際的な取り決めに配慮した違法な外国人による生活保護受給や健康保険発給を差し止め、 日本に長期滞在する外国人向けの新たな保護、保険制度を整備していく。 海外からの移 民を促すように改正された移民法は見直し、移民受け入れについては、従来通りの規制に 戻す。 さらに外国の資本勢力による日本の通信や電力、ガス、水道などのインフラ施設、 その他の基幹産業において国民生活の安全性を脅かす経営介入を防ぎ、国防の観点から外 国資本介入に対する規制を強化する。 NTT法の見直しにおいても外国資本による経営 介入は排除、国内資本、日本人経営による通信インフラの安全性を担保できるようにする。
7)大規模災害への対策; 日本国内の全ての地域は大規模災害が起こるリスクがあるという前 提で全地域危険指定という発想で防災対策を推進、家屋やビルの耐震補強、豪雨対策など の防災工事に対してその費用の世帯収入に応じた補助負担、非課税世帯は100%補助を おこない、南海トラフなど巨大地震、豪雨災害などへの事前対策を推し進める。 防災工 事に限って社会的割引率の考え方は一切適用しない。
8)皇位継承への対策; 皇室典範で規定された男系男子の皇位継承を大前提として、旧宮家男系男子の皇籍復帰などの皇室典範の改定をおこなう。  女系議論は一切おこなわない。
9)日本の伝統の優れた価値観を守る政策; リベラルと称する人たちがLGBTや夫婦別姓などの日本の古き良き伝統や慣習を破壊しないように日本の伝統の 優れた価値観を守るための法律を新たに制定する。 その法律に基づいてLGBTの現行法を全面的に見直すか廃止する。  また、仲人など日本のお見合いの伝統の良いところを継承し、一般の国民が気楽に安心して利用できる男女のお見合いの仲介機能を新たに導入する。
10)価値観を共有できる国、地域との連携強化と海外居住の日本人の安全強化、難民対策; 今後懸念されるロシアや中国などの権威主義国家の大規模な国家体制の崩壊、 治安のさらなる悪化を予見して、海外居住する日本人救済のために自衛隊派遣や国際法に基づく軍事行為が可能となる法律の整備を進めていく。  大規模な難民発生リスクに対して事前対策として、日本本土以外の特定島嶼地域での一時的な受け入れが可能となるような法律整備を進めていく。 

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