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トランプ関税を契機に石破退陣、高市首相就任が期待される

2025年4月24日

社会資本研究所

南 洋史郎

日米の株式相場はトランプ関税で大暴落し中国145%関税の緩和発言で急上昇

株式市場では「安すぎる時に買って高すぎる時に売る」が儲けの秘訣とされる。 当たり前の ことなので、誰でも簡単にできそうだが、それがなかなか難しい。 複雑な世の中でどんな時が 「安すぎる時」か「高すぎる時」なのかの見極めが難しいからである。 安すぎる時とは、上場 会社の未来価値は高いのに世間から不当に低い評価しか得られない場合を意味する。 世間の一 般の人たちが本当の企業価値を知り株価が上がる頃には、利に聡(さと)く、知に明るく、目抜き のプロの投資ファンドたちが大量の株式を買っているので、儲けのチャンスは彼らのものとなる。 例えば、最近話題のフジメディアを見れば、この会社はすでに5千億円の不動産、1千億円の運 用株を保有、7百億円のテレビ放送収入がスポットの半分に減っても、財務的に数年以上は悠々 と生き残れる計算が成り立つ。 成長が期待されるメディアとネットの融合分野で技術インフラ はあるので、コンテンツ制作とネット配信という事業分野に力を入れ始めると一桁違う成長も期 待できる。 災い転じて福の発想で投資ファンドたちが目の色を変え、新しい有能な経営者へ交 代させての経営改革に色めき立つ理由も納得できる。

個々の企業の株価だけでなく、株式市場全体の値動きの変動で儲けるオルカン等の株価インデ ックスファンドの世界は、安すぎる相場、特に極端に相場が落ち込む底値の「V字ボトム」の時 に買うことで大きな収益を上げる。 逆に高すぎる相場、特に相場が短期間で急上昇する「逆V 字トップ」の時に売って、その他の債券や為替、ゴールド市場などで資金運用することでリスク を回避する。 この株式や債券などの相場全体に影響を与える要因が、経済や政治の動きであり、 トランプ関税による経済の悪影響を懸念してニューヨーク市場の株価が乱高下する状況は異常と 言える。 中国への145%関税は経済戦争の宣言など様々な憶測がでたが、4月22日に突然、 トランプは記者の質問に145%関税は高すぎるという認識を示し、半分以下に下がる可能性を 示唆している。

ニューヨーク市場はこの発言を好感、1 日で1100ドルも上がり4万ドルを回復している。 憶測だが、最初は対中国強硬派の上級顧問ナバロの意見を聞き、中国との高関税によるデカップ リングを推進しようとしたが、その後、穏健派の財務長官ベッセントの説得で緩和の方向へ動い たのであろう。 今回の米国との貿易取引消滅は、いよいよ中国が国内崩壊、内乱に向け動き始 めると予測していたが、今後の交渉次第では今の習近平体制は続きそうである。 米国との貿易 取引で困るのはむしろ日本の方である。 トランプは3月26日に自動車関税を25%へ引き上 げ、鉄鋼アルミと同じ関税を課し、4月3日にその他品目も24%課税を公表後、7月9 日まで の90日猶予で10%に戻した。 この影響で日経平均は1月の4万円から4月7日に3万1千 円のV字ボトムとなった後、4月21日に3万4千円、今回の中国への関税緩和発言で3万5千 円まで値を戻している。 結局、自動車と鉄鋼アルミだけが25%の高関税のままとなった。

トランプ関税に振り回される妖怪な石破首相の日米交渉に静かに批判する日本企業

リベラルなテレビの論調はトランプ批判一色だが、反対に保守のネットの論調は中国へ厳しい 関税処置を決めたトランプ支持が強まり、経済安全保障の面から日米が対中国で結束、ベトナム、 台湾など親米の国々を巻き込む対中国包囲網の関税同盟への発展が予想されている。 不幸にも 日本の進路を決めるこの大事な時期に支持率が低く、不人気な親中、リベラル左派路線の石破首 相が関税交渉にあたっており、ネット上は日米関係に悪影響がでないか心配する声が強くなって いる。 関税交渉も、過去トランプ政権と丁々発止の交渉実績がある茂木議員を起用せず、唯一 無二の側近で鳥取同郷の赤沢大臣を米国へ送り込み、石破首相自らがなぜ交渉しないのか怪訝 (けげん)に感じる声もでている。 さらに公明党の斎藤代表や自民の森山幹事長など多数の自民 議員が中国詣(もうで)する媚中ぶりに米国とのさらなる関係悪化を懸念する識者も増えている。

鳥取といえば、あのゲゲゲの鬼太郎で有名な漫画家の水木しげるの故郷(ふるさと)である。 同じ「茂(しげる)」名の石破首相は昨年10月の選挙で大敗しても平気で政権に留まる姿に何 か近寄りがたい妖怪的な不気味さを感じてきた。 トランプ大統領も同じ感情かも知れない。 執拗に日本では米国車が売れないと言い、輸入自動車のボーリング玉検査など嫌味な話は親密な 相手には言わない。 一般の庶民目線からは、明らかにトランプから嫌われ、信頼されていない と感じられるのである。 関税交渉で互いの相性(あいしょう)は大事である。 日本のことを慮 (おもんばか)るのであれば、次年度予算は通過し、参院選の大敗予想に配慮し、日本や自民党の 行く末を案ずれば、今が自ら退陣を決断、政権を交代する良い機会である。 ところが何食わぬ 顔で政権を続けるその姿に人知を超えた妖怪的な暗い空気を感じるのである。 株式相場もムー ドに左右されるところがある。 今の魑魅魍魎(ちみもうりょう)で不可解な政治が続くなら、相 場が荒れても仕方ないと割り切っているのであろう。 NYダウは4 万ドルを回復したが、日経 平均は4万円に戻る気配は感じられない。 よくよく考えてみると怖い話である。

もしも安倍首相が生きておられ、政権に復帰、事前交渉をしていたら、自動車や鉄鋼アルミの 法外な25%関税は回避でき、悪くても10%程度におさまっていたと考える。 理由は関税の 主目的が中国封じであり、トランプ就任前にすでに幅広く交渉を進めていたと思えるからである。 言い換えれば、岸田首相による石破政権樹立とその後の岩屋外相による売国的なビザ緩和の媚中 外交、トランプが親中左派の石破首相を嫌い、渡米帰国後に嫌がらせのような25%関税を公表 することも無かったであろう。 もしも自分が鉄鋼や自動車メーカーの経営者ならあまりに稚拙 な外交交渉しかできない石破首相に対し密かに静かに烈火のごとく怒っていたと思う。 今回の 関税問題でダメージの大きいマツダは500名の人員削減を公表した。 マツダは岸田首相の地 元広島の経済をけん引する大事な会社であり、自民離れも本格化するのだろう。 ロイターが4 月17日に2百社あまりの企業の調査結果を公表した。 石破首相の政権運営で「期待外れ」の 評価をした企業が9割を超え、その理由に5割を超える企業が、物価対策、景気対策、トランプ 対策が駄目と答えている。 次期総理として高市首相を推す声が断トツの3割を超え、石破首相 以下、自民の候補は1割以下となっている。 参院選も自公連立と自公国民3連立が3割支持と なっており、自民岩盤保守の一角を占める企業から石破続投に対してNOの声が強まっている。

トランプ関税は中国の代替需要の貴重な機会が得られ日本経済にとって福音である

今後の株式相場を展望する時に自動車や鉄鋼、アルミ、その他の輸出業界への関税マイナスの 影響、さらに日本経済全体への影響を見極める必要がある。 概数だが1ドル140円計算だと 昨年の日本から米国への輸出は20兆円、その1/4の5兆円が自動車や関連部品が占める。 輸入は11兆円、そのうち穀物と肉類が1兆円を占める。 輸出入の差額9兆円が日本の貿易黒 字となる。 自動車の国内市場は64兆円でトヨタが半分のシェアを握る。 米国輸出は関連部 品を入れても国内市場の8%の5兆円、さらに消費税の還付金が5千億円となる。 25%関税 と円高で輸出額や自動車メーカーの法人所得が減ることはあきらめざるを得ないが、国内市場の 自動車販売を促進する自動車税などの減免や国産車購入の優遇補助金を拡充できれば、関税引き 上げによる減額分は国内市場の販売促進で充足できるとみている。

トランプ関税が緩和されても、中国からの輸入商品に50%前後の関税を課すことで、幅広い 品目で貿易取引が縮小するとみている。 結局、米国の輸入業者から世界中の国々へ中国製品の 代替発注がおこなわれる。 中国から米国への年間輸出額は70兆円、そのうちノートパソコン とスマホが10兆円ずつ、EV電池2兆円、玩具1.5兆円など電子機器部材の多くは日本製な ので、半年から1年で組み立て製造ラインを日本国内へシフトすれば、代替受注には即応できる 日本メーカーも増えるであろう。 アパレルも日本メーカーの縫製工場の下請けは中国からバン グラディシュなどへシフト、米国の代替注文への対応もしやすくなっている。 仮に70兆円の 米国市場の半分が米国へ製造移転したとしても、日本へは数兆円以上の新たな商売が舞い込む計 算となる。 結局、米中の関税戦争で漁夫の利を得るのは、日本や台湾、東南アジアなど中国以 外の国であり、米国での新たなビジネスチャンスをめぐり熾烈な競争が展開されるであろう。 一方、米国から中国への輸出に着目した場合、その額年間20兆円、そのうち原油が2兆円を占 める。 日本が輸入すれば、その分貿易黒字も削減でき、同時に原油の調達先の多様化もはかれ る。 要は米中取引が高関税で制限されても、日本が肩代りすれば、数兆円以上の新たな輸出入 の成長の機会を得ることができるのである。

あるネット論客の話では、今から20年ほど前、第一次安倍政権の参院選大敗で真っ先に両院 総会を開き首相交代を主張したのは今の石破首相であったと聞く。 まさか首相になる人物が他 人に対し厳しく、自分に対して甘い自己中の欠陥人間と思いたくもないが、昨年10月の衆院選 で大敗、7月の参院選も大敗が見込まれるなら、自ら潔(いさぎよ)く身を引き、次の総理に期待 される人物にバトンタッチするのは当然であろう。 高市次期首相なら思い切った減税を推進、 積極財政による国内市場の活性化や日銀の金利抑制による円安維持の効果も期待でき、時代錯誤 の緊縮財政による生活苦路線からも国民を解放してくれるであろう。 トランプは、国民支持の 強い政権をリスペクトするところがあり、高市首相による関税交渉であれば、安倍首相のような ハードネゴが期待でき、日米が結束し対中国封じ込めの経済安全保障を推進できるとみている。 日本が子泣き爺(じじい)のような政治トップに憑依(ひょうい)され続け、滅亡の運命をたどるこ とだけは避けて欲しいと願う今日この頃である。

以 上

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