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軍事大国中国が恐れる日本の自衛隊が唯一の戦争抑止力

令和3年5月19日

社会資本研究所

南 洋史郎

ついに仏豪と中国包囲網の合同演習が沖縄・九州霧島で始まった

英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群の大艦隊が、5月1日に英国のポートマス港を出港、インド太平洋の南シナ海や東シナ海の安全保障のために日本の自衛隊と合同演習をおこなう予定である。おそらく、香港近海を航行、昨年6月以降、英国との約束を破り、香港国家安全法で香港の民主体制を反故にした中国へ大きな軍事圧力をかけると見られている。今年後半以降に日本へ寄港する予定である。来年中ごろまで、香港の沖合に常駐するという憶測もある。また、米国やインドへ売却する噂もでている。

すでに5月11日から、九州の霧島などの自衛隊の訓練場で、陸上自衛隊とフランス陸軍、米国海兵隊が合同訓練をはじめた。仏海軍のフリゲート艦も沖縄に寄港、豪も加わった日米仏豪の海軍の合同演習もおこなわれた。合同演習自体は珍しいことではない、毎年、6月から8月に環太平洋合同演習、リムパックとして、日米中心に同盟国の艦隊が演習に参加している。ただ、今回のように4月から6月の期間に陸上演習を含めた、本格的な日本での軍事訓練は異例であり、英仏の同盟国が真剣であることが想像できる。

北大西洋条約機構のNATOの同盟国は、一国が攻撃されたら、他の国が守るというルールになっている。今回、NATOの中核の米国が、中国と交戦する可能性があれば、その時は、NATOのルールに基づき、英国やフランスという軍事強国が、東シナ海や南シナ海で米国と一緒に戦うため、そのデモンストレーションを兼ねて合同演習をしに来たと単純に考えていた。ただ、それなら、英国のプリンス・オブ・ウェールズの空母と肩を並べる空母打撃群のクイーン・エリザベスを派遣する必要はない。戦いは世界最強の米国に任せ、せいぜいフリゲート艦数隻を言い訳程度に派遣すれば済むだけの話である。明らかに英国は、今回はやる気満々の姿勢であり、現実には起きないだろうが、必要なら中国とは一戦構える気構えは対外的に誇示するつもりなのだろう。

ただ、最近、一部の識者が、もしかすると英国は、今回の遠征を機会に頼りない米国は良いから、日本と軍事的な何らかの関係、できれば、英国とオーストラリアとの3国間で強固な軍事同盟の構築を念頭に入れ、中国と対峙する気なのかもしれない、それだけバイデンの米国が信用されていないのではないかという憶測がでている。まさにバイデンの指揮命令の米国軍は、ヤバイデンという状態なのかも知れないのだ。

つまりトランプ大統領でなく、頼りない優柔不断なバイデン大統領が采配する米国の軍隊を英国は頼りにしていないのではないか、日英豪で中国をけん制すれば、結構、中国共産党を大人しくさせることができると思っているのではないかという憶測である。そうでなければ、売却の噂があるとはいえ、最新鋭空母「クイーンエリザベス」を中心とする空母打撃群の大艦隊を莫大な費用をかけ、極東へ派遣しないという見方である。

日本人には自覚はないが自衛隊は結構強いかも知れない

実は、中国共産党の軍隊は、わがままにふるまっているように見えるが、意外と冷静沈着に緻密に相手の動きを観察し、次の出方を考える賢いところがあると主張する識者がいる。常に戦う予測シミュレーションを行って、勝てる見込みがない場合、無謀に彼らから仕掛けることはないと言われている。コロナ対策や戦狼外交、香港国家治安法など稚拙な行動、言動の外交をみると好戦的と勘違いするかも知れないが、強い相手に対しては、無謀に感情的に面と向かって喧嘩はしない。辛抱強く、相手の弱みを探しながら、じわりじわりと持久戦で攻めていくのが、彼らが最も得意とする静かな戦争スタイル、ウォーモデルなのである。

ただ、一方で、弱い相手、必ず勝てると思う相手には、徹底的に好戦的で、挑発行為を繰り返し、戦いを仕掛けてくる。日本が本当に弱い軍隊なら、挑発行為を繰り返す面倒なことはしない。とっくの昔に台湾や尖閣、沖縄は占領している。自衛隊が弱すぎて、米軍がバックアップしているから攻めてこないという意見が主流にはなっている。

しかし、昨年の大統領選で、世界に見せつけたドミニオン投票機を操作し、落選する候補を不正工作で見事に当選させる中国共産党の工作活動能力は驚異的であり、圧巻であった。どんなに非難されようと、軍事力が世界一の米国の大統領でも、自分たちにとって不都合な人物なら、白昼堂々と機械を操作し落選させる実力のある恐ろしい国である。日本も、助兵衛で金に弱い政治家やマスコミの関係者はいるので、中国が本気で日米の分断工作をすれば、今でも訳なく工作をおこない、間接侵略はできると考えられている。

それでは、なぜ、中国共産党の人民解放軍の海軍や空軍、ロケット軍が攻めてこないのか、それは日本の自衛隊が、実はとんでもなく強いからなのではないかと逆の分析をする専門家がいる。そんなことを言えば、自衛隊幹部から、必ず否定するコメントが来るのは読めるが、日本が自衛隊をどう評価するかはどうでも良い話で、中国共産党の人民解放軍がどう分析しているのかが、なにより重要なのである。自衛隊の防衛力は、持久戦ではなく、短期戦で考えた場合、最強レベルにあり、それを中国が一番よく分析して、知っているからではないかと言われている。

持久戦になれば、物量のある米国が、重い腰を上げ、やっと渋々支援を始めるであろう。その時は、もはや中国は勝てないと割り切り、停戦するであろうと読まれている。要は初戦でどこまで相手を圧倒、負かすかが重要なのである。連日、自分たちの潜水艦やフリゲート艦、戦闘機なら追跡できないと高をくくって、あの広い東シナ海を航行、防空識別圏を無視して飛行、挑発を続けても、完全に動きを察知、把握され、撃沈、撃墜のロックオン状態になっていることが認識されているからではないかという憶測がされている。それもそのロックオン確率が圧倒的であり、期待している初戦で勝てないと予測しているのではないかと考える専門家もいるのである。

もしそうなら、プライドの高い中国共産党にとって、悔しいことだと思うが、日本側の一機、一隻で何十もの戦闘機や戦艦、潜水艦がシミュレーションで撃沈される可能性があるという結論になるのであろう。そしてMI6という優れた諜報機関をもつ英国が、そのことをなぜか良く知っているのではないかという憶測に憶測を重ねる信憑性が全くない話まででている。中国にとって、もはやバイデンの米国は怖くないが、日本は、今でも本当に頭にくる困った国で、いくらキャンキャン吠えても挑発に乗らないが、一旦吠えると相手をかみ殺すまで叩きのめす秋田犬のような怖さのある不気味な嫌な国なのではないか、だから、なかなか尖閣を攻めてこないのではないかという噂である。

以上述べた噂の領域の話でも、火の無いところに煙は立たない。もし、弱いと思っていた自衛隊が、案外、相手からは強いと思われているなら、これは、持久戦になれば、日米同盟に頼るしかないが、初期の戦いであれば、案外、良いパーフォーマンスを示す可能性は高いのではないだろうか。ただ、今の憲法9条や有事法制をみていると全く理解不能で、どうすればまともに戦えるのか頭を抱える話であり、この国防以前の変な憲法や法律が日本の防衛を危うくしていると考えられる。実に滑稽な話である。


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